全国で5ヵ所しかない貝だけの博物館の一つが、兵庫県西宮市にある西宮市貝類館。海、淡水、陸に生息する2000種5000点余りの貝類が展示されています。建物は安藤忠雄氏設計によるもので、建築物としての価値も高く、見学者がわざわざ訪れるほど。中庭の冒険家・堀江謙一氏のマーメイド4世号が見える大きな窓と吹き抜けの高い天井が、自然や海をイメージさせてくれます。
貝との出会いは海だけでなく、こんな素敵な空間からもはじまります。
見て触れて、さらに貝を耳にあてて潮騒のような“貝の声”を聴いてもらうのが、西宮市貝類館の基本方針。写真撮影もオーケーです。
また、関東に多いヒダリマキマイマイ(関西は右巻きのナミマイマイ!)を含む全国から集められたカタツムリ、南太平洋の深海に生息するオウムガイ、小さな翼で一生懸命に泳ぐ人気のクリオネなどの生態展示も必見。生命を感じるその小さな動きの中に、新たな発見があるかもしれません。特にカタツムリは手のひらにのせて、ツノや身体を伸ばしてはう姿も目の前で観察できます。
現在、開催中(〜11/26)の特別展は「大阪湾」がテーマ。神戸港、大阪港という2つの国際港の影響で独特な生態を持つ大阪湾の生き物や環境について、当館をはじめ、大阪湾を囲む7つの博物館・水族館で独自の展示が行われています。
当館では、特に西宮の海岸の浅瀬に生息する身近な貝類とカニ(甲殻類)を展示。淀川や武庫川という大きな川が流れ込み、淡水の影響が大きい西宮の海岸にはどんな生き物がいるのか、海に出るにはちょっと寒いので、当館でゆっくり観察するのはいかがでしょうか。
※大阪湾を囲む7つの博物館・水族館・・・西宮市貝類館、神戸市立須磨海浜水族館、大阪南港野鳥園、海遊館、 大阪市立自然史博物館、きしわだ自然資料館、貝塚市立自然遊学館
※開催期間、展示内容は各施設にお問い合わせください。
ユニークな企画で貝にスポットを当てる当館では、毎年恒例の「干支展」を12月より開催。来年の干支の午(うま)にちなんだ貝を展示します。「えっ、午と貝?」と思う方はぜひ遊びに来てください。
他にも、貝を使ったクリスマスリース作り、オリジナルカタツムリ作りなどのイベントを今後も予定しています。
つまり、西宮市貝類館にはいつも何か楽しいことがあるということ。貝をきっかけにいろいろな世界を広げていきませんか。
◎開館時間 | 10:00-17:00(入館は16:30まで) |
◎休館日 | 水曜日(祝日開館、その場合は翌日休館)、年末年始(12月29日〜1月3日) ※但し、夏休み期間中は無休 |
◎観覧料 | 高校生以上一般/200円、小中学生/100円、幼児/無料 団体(20名以上)一般/160円、小中学生/80円 |
◎アクセス | ○電車、バスの場合 阪急西宮北口、JR西宮、阪神西宮駅から、阪神バスマリナ パーク行「マリナパーク南」下車すぐ ○車の場合 湾岸線、神戸方面からは南芦屋浜出口、大阪方面からは西 宮出口を降りて南へ3分 ※展示内容やイベントの詳細については、直接お問い合わせください。 |
◎お問い合わせ | 西宮市貝類館 〒662-0934 西宮市西宮浜4-13-4 TEL.0798-33-4888 FAX.0798-33-5885 |